【病態】
急激な動作による椎間関節周辺の組織の損傷により起こる。
慢性のものでは、脊柱の退行変性が椎間関節により起こることで発症する。
【症状、所見】
椎間関節部(棘突起の高さで正中より2cm外方)に圧痛があり、
回旋動作、後屈動作の際に痛みが増強する。
下位腰椎部に多くみられる。
退行変性に起因するものでは、動き始めに痛みが強く、
運動と共に痛みが軽減する特徴がある。
【理学検査】
筋筋膜性腰痛と同様、重篤な疾患との鑑別のためにの
検査を行う。
【治療方針】
局所の血流を改善させると共に、
圧痛部の硬結を除去し、
鎮痛を図る。
【施術例】
①横臥位にて、肩甲間部、肩甲下部を施術する。
痛みのある高さの棘突起を軽く押圧し、
痛みが再現された場合、患部の施術は避ける。
②横臥位にて、腰部と仙骨部に手掌を当て、
仙骨部を下方に引き下げ、
椎間関節部を広げる。
③伏臥位にて、臀部、大腿後側部、膝窩部、下腿後側部を施術する。
特に、殿部は特徴的な硬結を指標に細かく押圧する。
④仰臥位にて、大腿前側部、大腿外側部、下腿外側部を施術する。
⑤仰臥位にて、腹部を施術する。
⑥仰臥位にて、上肢、頸部の操作を行う。