【病態】
尺骨神経が上腕骨内側上顆の後方の尺骨神経溝から
尺側手根屈筋の起始間の区間(肘部管)で絞扼されることにより発症する。
外反肘や変形性関節症に続発するものについては、専門医の処置を必要とする。
【症状】
尺骨神経領域の知覚異常、運動障害などが認められる。
進行すると支配筋の筋委縮が生じ、
鷲手徴候などがみられるようになる。
【理学検査】
チネル徴候:陽性
クロスフィンガーテスト:陽性
【治療方針】
肘部管周辺の軟部組織の柔軟性を向上させ、
神経の絞扼を除去する。
【施術例】
①上腕三頭筋、尺側手根屈筋を押圧する。
②上腕内側部、前腕内側部にある筋(主に内側上顆に起始する筋)の筋緊張を確認しながら、患側上肢の基本操作を行う。
③全身指圧を一通り行う。